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ばら工房
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Archives あしあと 絵付け体験を終えて
ヘキスト

2ヶ月間の修行の最後に、当時のヘキスト磁器工房の社長、ラインハルト・フィヒテ氏と面談しました。英語の通訳を通してでしたが、凄く緊張したのを覚えています。日本とドイツの会社の違いなどについて話したと記憶しています。そしてお土産に額皿を一枚頂きました。当時私は、ヘキストの価値をあまり理解していませんでしたが、今思うと、額皿1枚以上の仕事をしたのか不安に思うところです。

2ヶ月の修行では、思っている程、技術的な進歩は望めませんでしたが、ドイツの磁器工房の仕事の過程や、職人というものがどんなものか、またドイツ人の暮らし振りを知ることができて、とても貴重な体験をすることができました。そして、日本では消えてしまった職人の仕事が、何故、ドイツでは生き続けているのかという謎も、少し解けたように思います。優秀な職人を育てるためには、損得を考えない会社の姿勢に、日本にはない余裕を感じました。「良いものを作るためには、時間がかかるのは当たり前」という考え方のもとで、働ける職人たちが正直なところ、羨ましかったです。また、絵を描いて生活していけるということにも…。

日本の社会では、プライベートと仕事のバランスが、どちらかに傾いてしまいがちですが、ドイツに人たちは非常にバランスがよくて、生活を楽しむ術を知っているように思いました。絵付けを勉強に行ったわけですが、絵付けよりも、そういうところでたくさん学ばせて頂いたように思います。これから絵付けを続けていくためにも、彼等のようなバランス感覚を身につけ、自分にとって本当に大切なものを見極められる人間になりたいと、6年経った現在でも強く思っています。時間に追われそうになったときには、ドイツでの生活を思い出したいと思います。

(記:2005年)

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